2016/04/02(土)第23回「ばよえ~ん!ぐぅぅ~」シリーズ(ぷよぷよ)


タイトル:がんばるたまご!ばよえ~ん!ぐぅぅ~
      おひさまさんさん!ばよえ~ん!ぐぅぅ~
サークル名:ぽこぺん、ぽこぺん。 (Homepage)  作者:東雲萌黄さん
ジャンル:ぷよぷよ通&ぷよぷよSUN  購入イベント:コミックマーケット50・53
(1996.8.4、1997.12.29)
傾向:アルル中心のオールキャラコメディ


 1994年頃から始まったアーケード・家庭用ゲーム「ぷよぷよ」シリーズのブーム。元々は「魔導物語123」というRPGの派生作品として発表されたものでしたが、全国でぷよぷよ大会が開かれるほどの盛況に。その人気から「なぞぷよ」「ルルーのルー」などさらなる派生作品などが生まれ、同人誌も多くのサークルから発行され即売会で人気を誇っていました。*1

 東雲萌黄さんが発行されたぷよぷよシリーズ本「がんばるたまご!ばよえ~ん!ぐぅぅ~」「おひさまさんさん!ばよえ~ん!ぐぅぅ~」は、各作品の個性豊かなキャラクターが一堂に会した同人誌。前者にはタカビーなウィッチが友人のドラコケンタウロスやハーピーのように空を飛んでみたいと願うお話や、下半身がトマトな羊・パロメッツと食いしん坊なカーバンクル(カーくん)、そしてアルルやマンドレイクをめぐるお話、後者には寝ぼけながら飛んでいたドラコケンタウロスが木にぶつかってしまい、サタン特注のクリスタルカーバンクル像を壊してしまうお話や、ウィッチがマンドレイクの花を狙っていたら変態*2まで乱入してきて、逆に守ることになるというお話など、バラエティ豊かな作品の数々が収録されています。

 それぞれのキャラが生き生きとしていて、ウィッチはタカビーでありながらも実は人情深かったり、カーくんの食いしん坊っぷりやフリーダムっぷりが目立っていたりと読んでいて実に楽しげな雰囲気があふれています。中でも目を惹くのは、唯我独尊キャラ・ルルーの性格をカーバンクルそっくりの容姿・サイズに詰め込んだオリジナルキャラ・ラビバンクルの存在。アルルのもとにいるカーくんを慕っている彼女は、ルルーと正反対にサタンのことを無茶苦茶毛嫌いしたりアルルをライバル視したりと何かと好戦的なのですが、ぷよぷよ対決中に踊っているカーくんに見とれて負けてしまったり、カーくんに自ら作ったクッキーを食べてもらって*3惚れ直したりとなかなか可愛らしいキャラなのです。完全なオリジナルとしてではなく、ルルーと似たもの同士にしたことで違和感なくぷよの世界に溶け込み、楽しんで読むことが出来ました。

 主要キャラだけでなく、多くのキャラが勢揃いの表紙もコミカルタッチで楽しげ。しっかりと「のみ」*4までいて思わず笑ってしまうほど。一つ一つのキャラがしっかりと、だけど表情豊かに描かれていてこっちまで笑顔になれる楽しい本でした。

*1 : 但し、その後コンパイルの業績不振・経営破綻により現在は下火になってしまいましたが……

*2 : 「魔導物語」シリーズからおなじみの白髪の魔導士・シェゾのこと。アルルに「お前が欲しい」と言い寄ってしまったがために「変態」と言われる。

*3 : でも、カーくんの中では「横取り」らしい……

*4 : そのものズバリ「蚤」。「ここにいる」と矢印付きで居場所が示される、おそらくゲーム界屈指の省ドット敵キャラ。

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