2016/03/31(木)第21回「それいけぷちな!」(オリジナル)
サークル名:TeaPot (Homepage) 作者:楓菜あきのさん(現・みやびあきのさん)
ジャンル:創作 購入イベント:コミティア in 東京87(2009.2.15)
傾向:普通の女の子と謎の小人・ぷちなのお話
町中を歩いている最中、近所の公園で子猫と対峙している小人を見つけた女の子・橙香。獰猛な表情を見せていた小人だったが、たった一回の攻撃を受けただけであっけなく敗北してしまう。放っておくわけにはいかないと橙香が小人に近づくと、その頭には見慣れない黒と白の二本の角が。それに触ろうとした橙香に威嚇するものの、小人はすぐに気絶してしまい、心配した橙香によって家に連れ帰られることになる。
楓菜あきのさんのサイト「TeaPot」の看板娘・ぷちなを主人公にしたオリジナル漫画で、人間界にやってきたぷちなと同居することになる橙香、そしてぷちなと違い一本の白い角を持った謎の小人・まるの3人によってお話が展開されていきます。橙香の腰ほどしか背がないぷちなは最初反抗するものの、物怖じしない橙香とふれあっていくことによって、怒ったり笑ったりと可愛らしくころころと表情を変えていくように。頭についてる白と黒の角も可愛らしいのですが、この角がお話の要となっていて日本のとあるおとぎ話を交えた形で橙香も関わっていくことになります。
ぷちなだけでもやんちゃなのに、同じくやんちゃで同じ背格好のまるまでやってきて日常が一変してしまう橙香。でも、そんな二人を時には厳しく諭し、時には優しく二人を包み込んでいく彼女の表情は母のように慈愛に満ちていて、ぷちなの角のことにもしっかりと向き合うことに。ぷちなとまるの嬉しそうな笑顔を見ているだけでも橙香の優しさがこちらにも伝わってくるほどで、本編を読み終わったあとに目にすることになる裏表紙はそれがぎゅっと詰まったような暖かさに満ちあふれています。どのようなものかは書いてしまえば簡単ではあるのですが、是非とも本編の同人誌など*1で目にしていただきたいということで。
"青空"のような元気さと"夕焼け"のような優しさ。それらがすうっとしみていき、読んだ後にはココロがほうっとあたたかくなるようなお話でした。